2008年01月01日(火) 22:18
![]() | この国の品質 佐野眞一 ちびちび的プチ評: ![]() ![]()
相変わらず「濃い」佐野節炸裂!です。 ビジネス社 2007-10-31 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
近頃、流行の「○○の品格」という本のタイトル。
でも今のニッポンには「品格」なんて上等な言葉はいらない!
というのが、この本のタイトルの由来です。
すでに佐野さんの思い炸裂ですね。
第一部は講演、
第二部にはエッセイ、
そして第三部はルポ2作が収録されています。
なので、重複する部分も多いのですが。
読み応え充分な内容です。
佐野さんのモットーは、
民俗学者・宮本常一の「あるく みる きく」哲学です。
「東電OL殺人事件」のその後や、
中内ダイエーの栄光と挫折など、
事実だけを拾い集めるのではなく、
「人間」をあぶりだすために哲学を実践する。
その手法は徹底されていて、
新聞などでは読めない話を知ることも出来るのですが。
評価が分かれるところは、
佐野さんの「感情的記述」でしょうね。
数々の話を集めた結果としての「仮説」なのか、
「思い込み」から取捨選択されたストーリーなのか。
読んでいて判断がつかないところが、
ちびちび的にはちょっと入り込めない。
ただ。
この本を読めば、
テレビのコメンテーターが述べるようなことは
「薄っぺらな議論」だとすぐ見抜けるようになるかも。
現場を見た人間の強さ。
それを何よりも感じる一冊です。
新年はじめの本はこれにしようと決めていました。
今の日本を知るにはうってつけだと思ったから。
どうか、もう少しでいいから。
心豊かに、穏やかに、
あたたかい気持ちで生きていける社会になりますように。
願いをこめて、2008年のスタートです。
読んでくださった方に、幸多い一年でありますように。
2007年10月18日(木) 23:37
![]() | となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術 (中公新書ラクレ 244) 関根 眞一 ちびちび的プチ評: ![]()
接客業は奥が深い! 中央公論新社 2007-05 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
西武百貨店のお客様相談室で
室長をされていたという関根さんの体験を基にした、
「苦情を言う人」との交渉術です。
が、実際に役に立つかどうかは・・・
本の中でも触れられていますが、
クレーマー対応は、
失敗しながら学ぶこと=経験がものをいう。
詫びるところは詫びるが、卑屈になってはいけない。
ムリな要求には毅然とした態度で。
早く済ませようと「金」で解決するのは絶対NG。
こういった術を知っているだけでもいいのかもしれません。
でも、現実にそう対応できるかどうかはね〜。
それこそ経験をつまないと、という気がします。
しかし。
百貨店には(そうとも限りませんが)
すごい「お客さま」が来るもんだなぁと驚きました。
10年着たブラウスに穴が開いたから交換しろ!
だなんて、あんた・・・。
呆れてものも言えない。
多少のことなら飲み込んでしまうちびちびは、
「ヒマなんだなぁ」
と思ってしまいます。
だって、苦情のために変にエネルギーを使うより、
さっさと忘れた方がいいと思いませんか?
二度とそこへ行かなければいいんだし。
と、考える人の方が、
百貨店としては怖いんでしょうね。
今はネットなんかでいくらでも苦情を書けますし、
そうなったら、
評判なんてあっという間に落ちちゃいます。
でもそんな簡単な(陰湿かな?)方法はとらずに、
怒鳴り込む人は現にいる。
絶対に逆襲してくることのない人を相手に怒りをぶつける、
というのは、イジメと同じでないのか。
関根さんの対応を読んでいても、
なんだかカウンセラーのような感じがしました。
寂しい人が多い世の中なんですね。
この本は一般の方向けに書かれたそうですが、
より本格的に
苦情処理、交渉術を知りたい!という方向けの本はこちら!
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2007年10月03日(水) 22:50
![]() | 座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本 (光文社新書) 齋藤 孝 ちびちび的プチ評: ![]()
さらっと読める分、心に残らないのがもったいない。 光文社 2004-05-15 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ちびちびにとって、
ゲーテといえば、『ファウスト』です。
10ページほど読んでは気持ち悪くて挫折。
数年経って再チャレンジするも、やっぱり挫折。
これを5回ほど繰り返して、ようやく諦めました。
ゲーテとはそんな寂しい
関係ですが、
彼の皮肉たっぷりな文章は結構好きなのです。
この本は、
ゲーテを座右に置くという齋藤さんが、
あちこちから集めたゲーテの言葉集です。
でも。
この手の本は、どうしても集めた方の主観が入ります。
ですので、
ゲーテの方法論というよりも、
齋藤さんの発想法・切り込み法といった感じです。
ちょっと、読みたかった内容とは違った・・・。
ゲーテの考えや方法論は、
現代でも十分に通用するものだと思います。
具体的で実践的。
まぁ、ゲーテほど多才でないちびちび。
一つことをやり通すだけで、いっぱいですけどね。
2007年09月27日(木) 12:51
![]() | 美肌革命 ―お金をかけずにきれいになる― 佐伯チズ ちびちび的プチ評: ![]() ![]()
「頭を使おう!」の説明が、わかりやすくて簡単です。 講談社 2004-07-16 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
30を過ぎてから、
さすがに小じわ、しみ、たるみなどなど
が
気になるようになりました。
ならば!とちびちびの場合、
鏡を見ないようにしてしまうのです。
要するに、現実逃避・・・。
でもエステティシャンの卵の友人に、
「お肌がかわいそうよ」
と諭され、
とりあえずリンパ・マッサージでもやるかと思い立ったのです。
で、佐伯チズさんの本の通り、
ローションパック、マッサージなんかをやってみて。
確かに、肌がやわらかくなったような気がします。
まだまだしみは薄くならないけど。
それでも、朝から少し時間をとって、
顔にコットンをのせ、眼を閉じていると。
あぁ、気持ちいい。
「なりたい自分」になろうとする執念を侮るなかれ。
一万円の化粧品を5000円にするも2万円にするも、あなた次第。
きれいになりたいなら、お金でなく、頭を使いなさい。
佐伯さんの「美」へのこだわりと信念が
ビシバシ伝わってきます。
でも、最近ちょっと悩んでいるのです。
それはスペシャル・ケアとして紹介されている
「お風呂パック」のこと。
普段やるパックを、肌が柔らかくなったお風呂でやれば、
さらにグー!
とのことなのですが。
ちびちびの場合。
お風呂に入るとき、
タオル、下着、水、本を持って浴室へ向かいます。
これにさらに、
化粧水、コットン、ラップ、ハサミなんかを持っていくの?
それはちょっと・・・大量の荷物・・・。
まぁ、荷物はかごなんかに入れて運んだとして、
と頭の中でシュミレーションしてみました。
うん?
ちびちびは、お風呂という場所に、
割れ物や刃物を持ち込みたくない気がします。
とすると、ラップはあらかじめ切り込みを入れておく?
でも、我が家のお風呂は1階で、居室は2階。
階段を下りてる間に、
ラップはとんでもないことになりそう・・・。
そして、お風呂に入ってから。
いつもは浴槽のフタをはずして、入浴剤を入れて、
身体にお湯をかけて、ザブ〜ン
なのですが。
コットンはいつ顔にのせるの?
入る前にのせちゃうと、フタがはずせない。
入ってからだと、化粧水のビンやなんかが邪魔になる。
いったい、みなさんどうやってやっているのかしらん。
考えれば考えるほど、
手順が分からなくなってきた今日この頃なのでした。
2007年09月11日(火) 20:56
![]() | 笑う警官 佐々木 譲 ちびちび的プチ評: ![]() ![]()
緊迫の24時間!一気読み必至です。 角川春樹事務所 2007-05 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
数々のスキャンダルが新聞をにぎわせた北海道警察。
実際にあった事件をベースに、
キャリア官僚と現場の警察官との対決を描いた物語です。
文庫化と映画化の決定によって、
原題の『うたう警官』から改題されたとのこと。
こういうこと、
読む側からするとややこしいことこの上ない。
札幌市内のマンションで、女性の死体が発見されます。
押入れには、手錠やロープの入ったジュラルミン・ケース。
そして婦警の制服。
女性はミス婦警と呼ばれていた水村巡査と分かります。
彼女の元恋人・津久井刑事が指名手配され、
発見次第の射殺も許可されるのです。
スキャンダル発覚以降、無計画な配置換えによって、
ベテランのいない現場では、
これが強盗殺人なのか痴情殺人なのかの判断もつきません。
おまけに、
発見現場のマンションには警察の上層部が押しかけ、
捜査の一線を担う刑事たちは排除されてしまいます。
実は、津久井は、
北海道議会の百条委員会で証言することになっていて、
翌朝10時までに議会に行くことになっているのです。
でも今夜を無事に乗り切ることさえ危うい。
殺人の汚名を着せられ、
警察組織への裏切り者というレッテルを張られた津久井。
ところが、
上層部の処置に疑問を抱いた刑事たちがいました。
かつて危険なおとり捜査で
津久井とコンビを組んでいた佐伯警部補です。
佐伯警部補を中心に、
新人刑事、ダジャレ好きの刑事、
盗犯係の超ベテラン、バツイチの婦警たちが集まり、
独自の捜査が始まるのです。
そこで、意外な事実が判明します。
ヒントは室内の残されていたモノ。
翌朝までに真犯人を探し、津久井を議会まで安全に送り届ける。
ミッション・イン・ポッシブル!
て感じな展開ですが、
刻々と事件が展開していくので、
飽きることなく一気に読み終えました。
それにしても、
一連のスキャンダルによって得た教訓が、
「一つの部署に長居はさせない」ことだなんて、
民間企業では考えられないことでしょうね。
小説の中で、
ベテランだからこその捜査技を
盗難係の諸橋さんが見せてくれますが、
彼が今担当している仕事は、
警察官の勤務表作りなのだとか。
不本意な配置転換に腐ってクダ巻いて・・・
なんてのは、誰にでもできること。
でも、なんとか一矢報いてやろうと
現場の警官たちが官僚に向けて放つ矢は、
とても鋭く光っています。
小説のベースとなった北海道警のスキャンダルは、
こちらの本に詳しいです。
![]() | 追及・北海道警「裏金」疑惑 (講談社文庫) 北海道新聞取材班 他の役所や政治家のスキャンダルが続いて、 なかなか事件の「続き」を知ることができません。 それが、残念。 講談社 2004-08 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この裏金問題の取材班は、
しばらく薄野での飲食を止められていたのだとか。
どんなことで警察に難癖をつけられるか分からないからです。
そこまで覚悟を決めて取り組んだ記事は、
読み応えありますよ。










