人生万事塞翁が馬。 でも、なんだかこんがらがってしまうことが多い日々。
           
長嶋有『猛スピードで母は』
2008年02月19日(火) 23:42
猛スピードで母は猛スピードで母は
長嶋 有

 ちびちび的プチ評
  とてもシンプルなお話です。

文藝春秋 2002-02
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第92回文學界新人賞を受賞した「サイドカーに犬」と、
第126回芥川賞を受賞した表題作が収録されています。
ちびちびが読みたかったのは、
映画化された「サイドカー・・・」ではなく、
「猛スピード・・・」の方でした。

うん。思っていた通り、とてもすっきりした流れで、
子どもの目から見たオトナの姿が、
誇張もなく、装飾もなく、素直に描かれています。

「サイドカー・・・」は、
突如、家出した母に代わってやってきた、
父の愛人・洋子さんと薫の一夏の物語。
そして「猛スピード・・・」は、
離婚して北海道で母と暮らすことになった慎の物語です。

この、ニ作品。
男女の違いはあるけれど、
どちらも主人公は小学生で、無口で出不精。
一方、洋子さんと慎の母は、
どちらも「管理」教育とはほど遠い奔放な女性。
だからよけいに際立つのが、
子どもが受け身な存在であるということ。
親の都合で振り回される立場でありながら、
そのことが淡々と綴られています。

オトナや他人との距離感や、一歩引いた現実感。
これって、村上春樹さんの小説を彷彿とさせます。
ちびちびは村上作品の、
話が進んでるんだか進んでないんだか、
主人公がやるんだかやらないんだか、
同じところをグルグル・グジグジ回っているようなところが
どーしても好みに合わないのですが。
好きな人にはツボなのでしょうね。
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