人生万事塞翁が馬。 でも、なんだかこんがらがってしまうことが多い日々。
           
荻原浩『ハードボイルド・エッグ』
2008年01月30日(水) 20:47
ハードボイルド・エッグハードボイルド・エッグ
荻原 浩

 ちびちび的プチ評
  男の美学を貫くのも楽じゃないんですな。

双葉社 1999-10
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レイモンド・チャンドラーの小説を読んで、
フィリップ・マーロウに憧れた人ってどのくらいいるんでしょう?
ちびちびは、
あのベタベタの翻訳調に辟易し、
あのベッタベタの男の美学についていけませんでした。

でも、この本の主人公・俊平くんは、
いじめられっ子だった時代にマーロウに出会い、
マーロウに憧れ、マーロウのように生きることを決める。
一応は「私立探偵」を名乗ってはいますが、
仕事の8割は脱走したペット探しです。
公園の芝生の上を四つんばいで歩き、木に登り、
よそのお家の庭を探る。
なのに、スーツは頑固にブルックス・ブラザーズ。ププッ

ある日、迷い犬のポスターを貼るのと一緒に、
秘書募集の広告を出したところ、
やってきたのは「44年生まれ」で「ダイナマイト・ボディ」の
片桐綾。
この何の役にもたたなそうな綾ちゃんが、
実はすんごい特技を持っていて・・・となりそうなもんですが、
そんなことはこれぽっちも起きません。
でもマーロウを気取っているがため、
「普通」の会話ができない俊平くんと綾ちゃんのコンビは、
かなり笑えて、暖かいものでした。

ドタバタに巻き込まれて余裕を失いながらも
一所懸命にハードボイルドを気取る俊平くん。
物語の最初と最後の落差が、いい味でした。
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