人生万事塞翁が馬。 でも、なんだかこんがらがってしまうことが多い日々。
           
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』
2008年05月07日(水) 21:48
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫 う 20-1)葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫 う 20-1)
歌野 晶午

 ちびちび的プチ評
  小説でしか成立しない構成に、オドロキ!

文藝春秋 2007-05
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「何でもやってやろう屋」の成瀬将虎、通称トラちゃんは、
同じフィットネスクラブに通う愛ちゃんからある調査を依頼されます。
内容は、悪徳商法の疑いがある蓬莱倶楽部について。
愛ちゃんは「おじいちゃん」が
倶楽部に殺されたと疑っているわけです。
一応、元探偵ということもあり、
また、愛ちゃんにあこがれるキヨシにも頼み込まれ、
トラちゃんは捜査を開始。
妹の綾乃の協力も得て、徐々に倶楽部の実態が見えてきます。
そして飛び込み自殺を食い止めた縁ではじまった
麻宮さくらとの交際も少しずつ進展していく。

一方で、
この世の不幸を一身に背負ったような女・節子の話も描かれています。
蓬莱倶楽部に骨までしゃぶられ、
ついには取り込まれてしまった節子。
いったい、この二人がどうつながるんだろうと、思っていたところ・・・。

種明かしのくだりで、

「えええええっ〜〜〜

となって、しばらく意味が分かりませんでした。
ううう、すっかり騙されました。
これって小説でしか成立しないプロットですな。

騙された理由は、この主人公のトラちゃん。
だって、ホント、自分勝手でご託並べるばっかりで、
口が悪いし、態度も悪い。
「最近の若いモンは・・・
といいたくなるような人物。
「何でもやってやろう」という熱意は買うけど、
暢気なフリーターにしか思えなかったんですもん。
なるほど、そういうことね〜、と。
笑ってしまうか、怒り出すか、別れるところかもしれません。

この本、ずっとタイトルが気になっていた本でした。
もっとロマンチックでセンチメンタルなイメージを持っていたのですが、
まさかにわか探偵の推理小説だとは思わなかったデス。
そこも、騙されました。


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