2007年11月11日(日) 21:37
![]() | 百年の恋 篠田 節子 ちびちび的プチ評: ![]() ![]()
男と女、独身か既婚者か、経産婦と未経産婦。 それぞれの立場で読み方が大きく違うかもしれません。 朝日新聞社 2000-11 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
売れない翻訳家でライターの真一は、
口下手で女の子と付き合ったこともなく、
ライター仲間から「三低」、「オタク」と呼ばれています。
そんな彼が、
エリート銀行員・梨香子を取材して一目惚れ。
学歴も年収も身長も年齢も
すべてがはるかに上の梨香子は、
いつもにこやかで優しく知的な女性でした。
でも、出会って4ヶ月でスピード結婚して分かったことが
真一を悩ませます。
それは、梨香子が、
家事がいっさいできない人だったということ。
会社では非常に有能で、
深夜までの残業や海外出張は当たり前にこなす。
なのに。
引越し用のダンボールに、
汚れ物とノートを一緒に詰め込むような女です。
押入れを開けると、服が雪崩のように落ちてくる。
気に入らないことがあれば便器を叩き壊し、
夜叉のような顔で怒鳴り散らす。
そんな「妻」としてどうよ?な彼女が妊娠し、
ホコリだらけの部屋に子どもがやってくることになる・・・。
百年の恋も冷めるような梨香子の行動と、
いやいやながら主夫をやるはめになった
真一の子育て日記が綴られたコメディなのですが。
いや〜。
ちびちびは、人のだらしなさを笑えないッス。
女が家事ができないと、モンスター扱いなのか?
女が赤ちゃんをかわいいと思うのは当然なのか?
超・純粋な真一くんのいろんな悩みは、
理解はできるけれどね。
同時に、「女の役割」を強調する母を拒絶し、
やりがいのある仕事にしがみつく梨香子の気持ちも
とても分かる気がします。
女の職場復帰は、すんごい大変だもん。
再就職しようとすると、年齢制限や経験年数が壁になって、
「主婦ニート」となるのが現実ですから。
男女共同参画とか男も育児休暇をとろうなんて言っていても、
まだまだ無意識に刷り込まれた価値観が
染み付いているんだな〜と感じます。
果たして、梨香子は真一のこと、
ホントに愛しているのかな?という疑問もあったのですが。
よく考えてみたら、
親友でさえ知らない「本性」を晒せるほど、
甘えられる存在が真一なのです。(迷惑だろうけど)
それに。
キャリアを犠牲にするかもしれない妊娠・出産を選んだんですから、
やっぱり惚れてたんでしょうね。
作中、真一がおばさま編集者に一喝されます。
女は洗濯機のない昔からオトコのパンツを洗ってきた。
そこに恥じらいはなく、感謝もない!
あんたにヘンなこだわりがあるから愚痴がでるんだ〜
拍手喝采!




