2007年09月13日(木) 14:26
シッコ
ちびちび的プチ評:

恐ろしい世界だけれど、近未来の日本の医療の姿かも。
製作年 : 2007年
製作国 : アメリカ
配給 : ギャガ・コミュニケーションズ、博報堂DYメディアパートナーズ
監督・脚本・製作:マイケル・ムーア
あらすじ:
医療保障の破滅によって崩壊し、粉々にされ、場合によっては絶たれてしまったごく普通のアメリカ人数名のプロファイルで幕をあける本作は、その危機的状況が、4700万人の無保険の市民たちだけでなく、官僚形式主義によってしばしば締め付けられながらも保険料を律儀に支払っている、その他数百万人の市民たちにも影響を及ぼしていることを明らかにする。いかにしてこれほどの混乱状態になったのか、それだけを述べた後、観客はすぐに世界へ連れ出される。カナダ、イギリス、フランスといった国を訪れるのだが、それらの国々では、国民全員が無料医療という恩恵を受けているのだ。またムーアは、9・11事件の英雄の一団を集結させる。彼らは、アメリカにおいて医学的治療を拒否され、今も衰弱性疾患に苦しむ救助隊員たちであった…。(goo映画より)
テロより怖い医療問題!とのコピーでしたが、
ホントにその通り!
唖然呆然な話から、涙を誘う話、驚くばかりの内容でした。
健康保険に加入していないため、
怪我した膝を自分で縫う男性の姿から映画は始まります。
が、この映画で描かれるのは、
彼のような無保険の人ではなく、
保険に加入しているにも関わらず、
保険がカバーされなかった人たちの悲劇です。
具合が悪くて病院に行って、
診断が出て、治療方針を示されて。
なのになぜ、保険会社がそれを「拒否」できるのか。
無知なちびちびには訳が分かりません。
おまけに、拒否件数のノルマがあって、
高率の医師にはボーナスが支給される!
あら、こんな話、最近聞きましたね。
こちらは生活保護の件数でしたが。
国民皆保険のような全体で助け合うシステムは、
社会主義のやり方だという政府のプロパガンダ。
反共が染み付いた人々には
これこそ恐怖のシステムに映るのでしょう。
でも。
同じ資本主義社会でありながら、
手厚い医療制度がある国もあります。
カナダ、イギリス、フランスを取材して、
病院に行って、「お金を払わなくていい」ということ、
医師を自由に選べるということ、
一日のほとんどを待ち時間に使うなんてないということ。
アメリカ政府がことあるごとに叩き潰してきたシステムが、
きちんと機能し、住民を助けている様子を目にして、
「I'm comfuse!」
と叫ぶムーア監督は笑われっぱなしです。
実際には、
カナダは長年、予算不足が続いていて、
今のシステムを継続できるか問題は多い。
キューバでは予防医学に重点をおいているので、
重篤な状態になってから病院に来る→高額な医療費がかかる、
という悪循環を防ぐ手立てになっている。
などなど、
映画では「省略されている」部分もあります。
世界中で一番、医療技術が進んでいるのはアメリカでしょうし。
でも、これが、ムーア監督の編集方針なのでしょう。
前作の『華氏911』のような「声高に!」ではなくても、
監督自身の主義主張を訴える映画ではあります。
ただその手法が違うというだけ。
今回の映画では、
監督と立場を異にする人たちへの突撃インタビューはありません。
(キューバの米軍基地には行ってますが)
代わりに、保険を拒否され、
金額の多寡でどの指をつなぐか選択をせまられた人、
家を手放し、娘夫婦宅の物置に住むことになった人、
保険会社がいちゃもんをつけている間に娘を亡くした人、
そういった人々の声を紹介することで、
観る者に訴えかけます。
「野菜をとろう! 運動しよう!」
「そして、一緒に立ち上がろう!」
うんうん。
観ているだけじゃ、ダメなんだ。
政治家に騙された〜
と言ってるだけじゃ、ダメなんだ。
行き過ぎた市場原理では、救われない。
社会保障を自分たちで考える。
企業にとって有利なことだけでなく、
事実を伝えてくれるジャーナリズムも必要だ。
いろいろ考える第一歩として、秀作だと思います。
にしても。
フランスの医療システムだけでなく、
子育て支援システムには感動しました。
週に何度かヘルパーがやってきて、
子守りだけでなく、買出し、洗濯、夕飯まで作ってくれる。
おかげでお母さんは自分の用事をすることができる。
子どもが小さいうちは美容院にも行けない
なんていう日本とは、なんて違いなんでしょ!
先進国中でも出生率が上がっている理由は、
この辺にあるのでしょうね。
アメリカだけが「うちゅくしい国」だと思っていたら、
日本の未来は大変なことになりますでよ、ホントに。
と、思ってたらご本人がトンズラしちゃいましたね。
アメリカとの約束が守れそうにないからやめる
だなんて、
お坊ちゃまくん、あんたはどこの国のひとなんだ?
ちびちび的プチ評:

恐ろしい世界だけれど、近未来の日本の医療の姿かも。
製作年 : 2007年
製作国 : アメリカ
配給 : ギャガ・コミュニケーションズ、博報堂DYメディアパートナーズ
監督・脚本・製作:マイケル・ムーア
あらすじ:
医療保障の破滅によって崩壊し、粉々にされ、場合によっては絶たれてしまったごく普通のアメリカ人数名のプロファイルで幕をあける本作は、その危機的状況が、4700万人の無保険の市民たちだけでなく、官僚形式主義によってしばしば締め付けられながらも保険料を律儀に支払っている、その他数百万人の市民たちにも影響を及ぼしていることを明らかにする。いかにしてこれほどの混乱状態になったのか、それだけを述べた後、観客はすぐに世界へ連れ出される。カナダ、イギリス、フランスといった国を訪れるのだが、それらの国々では、国民全員が無料医療という恩恵を受けているのだ。またムーアは、9・11事件の英雄の一団を集結させる。彼らは、アメリカにおいて医学的治療を拒否され、今も衰弱性疾患に苦しむ救助隊員たちであった…。(goo映画より)
テロより怖い医療問題!とのコピーでしたが、
ホントにその通り!
唖然呆然な話から、涙を誘う話、驚くばかりの内容でした。
健康保険に加入していないため、
怪我した膝を自分で縫う男性の姿から映画は始まります。
が、この映画で描かれるのは、
彼のような無保険の人ではなく、
保険に加入しているにも関わらず、
保険がカバーされなかった人たちの悲劇です。
具合が悪くて病院に行って、
診断が出て、治療方針を示されて。
なのになぜ、保険会社がそれを「拒否」できるのか。
無知なちびちびには訳が分かりません。
おまけに、拒否件数のノルマがあって、
高率の医師にはボーナスが支給される!
あら、こんな話、最近聞きましたね。
こちらは生活保護の件数でしたが。
国民皆保険のような全体で助け合うシステムは、
社会主義のやり方だという政府のプロパガンダ。
反共が染み付いた人々には
これこそ恐怖のシステムに映るのでしょう。
でも。
同じ資本主義社会でありながら、
手厚い医療制度がある国もあります。
カナダ、イギリス、フランスを取材して、
病院に行って、「お金を払わなくていい」ということ、
医師を自由に選べるということ、
一日のほとんどを待ち時間に使うなんてないということ。
アメリカ政府がことあるごとに叩き潰してきたシステムが、
きちんと機能し、住民を助けている様子を目にして、
「I'm comfuse!」
と叫ぶムーア監督は笑われっぱなしです。
実際には、
カナダは長年、予算不足が続いていて、
今のシステムを継続できるか問題は多い。
キューバでは予防医学に重点をおいているので、
重篤な状態になってから病院に来る→高額な医療費がかかる、
という悪循環を防ぐ手立てになっている。
などなど、
映画では「省略されている」部分もあります。
世界中で一番、医療技術が進んでいるのはアメリカでしょうし。
でも、これが、ムーア監督の編集方針なのでしょう。
前作の『華氏911』のような「声高に!」ではなくても、
監督自身の主義主張を訴える映画ではあります。
ただその手法が違うというだけ。
今回の映画では、
監督と立場を異にする人たちへの突撃インタビューはありません。
(キューバの米軍基地には行ってますが)
代わりに、保険を拒否され、
金額の多寡でどの指をつなぐか選択をせまられた人、
家を手放し、娘夫婦宅の物置に住むことになった人、
保険会社がいちゃもんをつけている間に娘を亡くした人、
そういった人々の声を紹介することで、
観る者に訴えかけます。
「野菜をとろう! 運動しよう!」
「そして、一緒に立ち上がろう!」
うんうん。
観ているだけじゃ、ダメなんだ。
政治家に騙された〜
と言ってるだけじゃ、ダメなんだ。
行き過ぎた市場原理では、救われない。
社会保障を自分たちで考える。
企業にとって有利なことだけでなく、
事実を伝えてくれるジャーナリズムも必要だ。
いろいろ考える第一歩として、秀作だと思います。
にしても。
フランスの医療システムだけでなく、
子育て支援システムには感動しました。
週に何度かヘルパーがやってきて、
子守りだけでなく、買出し、洗濯、夕飯まで作ってくれる。
おかげでお母さんは自分の用事をすることができる。
子どもが小さいうちは美容院にも行けない
なんていう日本とは、なんて違いなんでしょ!
先進国中でも出生率が上がっている理由は、
この辺にあるのでしょうね。
アメリカだけが「うちゅくしい国」だと思っていたら、
日本の未来は大変なことになりますでよ、ホントに。
と、思ってたらご本人がトンズラしちゃいましたね。
アメリカとの約束が守れそうにないからやめる
だなんて、
お坊ちゃまくん、あんたはどこの国のひとなんだ?


