2007年09月12日(水) 09:45
![]() | 編集者という病い 見城 徹 ちびちび的プチ評: ![]()
誰にも真似できない見城流のやり方と深い孤独。 太田出版 2007-02 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
角川書店という大看板を捨て、
42歳で新しく幻冬舎という出版社を立ち上げた見城さん。
100人いれば、100人に失敗すると言われ、
既存の出版社が有利になるよう組まれたシステムの中、
ミリオンセラーを連発する。
そして、ついに上場まで果たしちゃう。
その辺りのお話なのかと思いきや、
過去にお書きになった書評や
アーティストとの関係について書いた文章を集めたものでした。
話の重複も多いので、あれれ・・・と、
ちょっと、拍子抜け。
ま、勝手な思い込みを捨てて読んでいくと、
見城さんの「熱い
」想いが
よく分かりました。
そんなに生き急いでどうするの!?
とも感じますが、
文芸の編集者というのは、
そこまで自分を追い詰めないとできない仕事なのかもしれません。
タクシーで聞いたユーミンの『卒業写真』。
街角で耳にした尾崎豊の『シェリー』。
「これはすごい!」と思ったら、即、行動!
石原慎太郎や高橋三千綱、村上龍、坂本龍一といった、
一時代を築いた人たちに命がけでアタックしていって、
毎日飲み歩き、檄を飛ばし、関係を築いていく。
すぐに仕事に結びつかなくてもいい。
相手がして欲しい100のことを全て飲む。
それでただ1つの仕事ができれば・・・。
実際、尾崎豊との付き合いの話を読むと、
気が狂いそうな毎日だったろうな〜と思いました。
彼の死を聞いて、正直ホッとしたといいます。
押し寄せる解放感と喪失感。
ここまで「濃い」付き合いの人が
自分にいるのだろうかと考えさせられました。
インタビュー記事の中で、
「誰も僕のようにはできないでしょう」
と見城さんも仰っていますが、
そりゃ、そうだと思います。
よくサラリーマンができていたな、と思う内容ですもん。
今の時代、
ここまで破天荒なやり方を許容してくれる会社は
ないでしょうね。
「顰蹙は金を出してでも買え!」
「薄氷は自分で薄くして渡れ!」
「悪魔のように繊細に、天使のようにしたたかに」
これまでの常識を覆して、
迷ったら前に進め!
という見城さん流のやり方。実践するには覚悟がいりますな〜。




