2007年06月15日(金) 23:03
またまた、山本一力さんです。
こちらは花にちなんだタイトルの中短編集です。
表題作の『いっぽん桜』は、
突然のリストラを宣告された男・長兵衛の物語です。
これまで、仕事一筋で生きてきた長兵衛。
リストラを納得できずに、じくじく、うじうじしています。
奉公先の商売を大きくしたのは自分だというプライドが、
新たな勤め先で邪魔になるのは当然のこと。
それでも、長兵衛は状況を受け入れられないのです。
後を譲った若手では気の回らないこともあるだろうと、
いつお呼び出しがかかるかを待ちわびる。
でも、なにも、来ない。
そこへ事件がおき、
彼はようやく自分の居場所を見つけるのです。
かつて、ちびちびも、非常に理不尽な思いで
仕事を辞めざるをえなくなったことがありました。
今でも納得はできていませんし、
痛みはまだ残っています。
でも、毎日を生きていかなくてはいけない。
会社なんてそんなもの、
と思ってしまえれば楽なのでしょうが・・・。
この他、収録作品は、
「家族」が大きなテーマになっています。
ちびちびが読んでいてつらかったのは、
『芒種のあさがお』です。
こちらは、
品川の酒屋から深川のあさがお職人の元に嫁いだおなつのお話。
厳しくも大切に育てられたおなつは、
無口な職人の舅や占い好きの姑との
コミュニケーションに悩んでしまうのです。
食事の作法や味付けは、実家とは大違い。
釜の火入れまで占いに縛られた姑には嫌味を言われ、
あたたかい言葉は一言もない。
それでも、物語の最後に、
口下手な舅から届けられた贈り物は
おなつの心にしっかりと届きます。
『萩ゆれて』でも嫁姑の話がありましたが、
どちらも誠実に真心こめて接したおかげで
「家族」の絆が結ばれます。
うーん。
物語のようになると、ホントにいいのですけど。
ちびちびも、姑と暮らしているので、
実感こめて思いました。
我が家はワイドショーにでてくるような
「鬼嫁」vs「くそババア」な関係ではないのですが、
今一つ、打ち解けられない。
結婚以来ずっと、「壁」を感じています。
姑は、口が悪いだけで、
性根はとても優しいということを知っているので、
できるだけ勝手に翻訳して話を聞くようにしています。
それでも。やっぱり。
ときどき「うっ」となります。

姑はちびちびの祖母の世代の人なので、
「時代も違うし、苦労も違うし」
と一所懸命聞き流すことにしていますが・・・。
いつの日か。
姑ともあたたかい関係が築ければ・・・いいのにな〜。
収録作四篇ともに、現代にも通じるお話です。
読み終えて、深い余韻が残りました。
こちらは花にちなんだタイトルの中短編集です。
![]() | いっぽん桜 山本 一力 ちびちび的プチ評: ![]() ![]()
何度もウルウルきました。 企業戦士の悲哀を描いた表題作は傑作です。 新潮社 2003-06 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
表題作の『いっぽん桜』は、
突然のリストラを宣告された男・長兵衛の物語です。
これまで、仕事一筋で生きてきた長兵衛。
リストラを納得できずに、じくじく、うじうじしています。
奉公先の商売を大きくしたのは自分だというプライドが、
新たな勤め先で邪魔になるのは当然のこと。
それでも、長兵衛は状況を受け入れられないのです。
後を譲った若手では気の回らないこともあるだろうと、
いつお呼び出しがかかるかを待ちわびる。
でも、なにも、来ない。
そこへ事件がおき、
彼はようやく自分の居場所を見つけるのです。
かつて、ちびちびも、非常に理不尽な思いで
仕事を辞めざるをえなくなったことがありました。
今でも納得はできていませんし、
痛みはまだ残っています。
でも、毎日を生きていかなくてはいけない。
会社なんてそんなもの、
と思ってしまえれば楽なのでしょうが・・・。
この他、収録作品は、
「家族」が大きなテーマになっています。
ちびちびが読んでいてつらかったのは、
『芒種のあさがお』です。
こちらは、
品川の酒屋から深川のあさがお職人の元に嫁いだおなつのお話。
厳しくも大切に育てられたおなつは、
無口な職人の舅や占い好きの姑との
コミュニケーションに悩んでしまうのです。
食事の作法や味付けは、実家とは大違い。
釜の火入れまで占いに縛られた姑には嫌味を言われ、
あたたかい言葉は一言もない。
それでも、物語の最後に、
口下手な舅から届けられた贈り物は
おなつの心にしっかりと届きます。
『萩ゆれて』でも嫁姑の話がありましたが、
どちらも誠実に真心こめて接したおかげで
「家族」の絆が結ばれます。
うーん。
物語のようになると、ホントにいいのですけど。
ちびちびも、姑と暮らしているので、
実感こめて思いました。
我が家はワイドショーにでてくるような
「鬼嫁」vs「くそババア」な関係ではないのですが、
今一つ、打ち解けられない。
結婚以来ずっと、「壁」を感じています。
姑は、口が悪いだけで、
性根はとても優しいということを知っているので、
できるだけ勝手に翻訳して話を聞くようにしています。
それでも。やっぱり。
ときどき「うっ」となります。


姑はちびちびの祖母の世代の人なので、
「時代も違うし、苦労も違うし」
と一所懸命聞き流すことにしていますが・・・。
いつの日か。
姑ともあたたかい関係が築ければ・・・いいのにな〜。
収録作四篇ともに、現代にも通じるお話です。
読み終えて、深い余韻が残りました。




